スカイプが生まれたIT先進国でもある ロシアの西隣、フィンランドの南に位置する エストニア の「e-Residency」というものに興味があったので、申請してみました。
e-Residency 制度とは、そのまま訳すと電子住民(または電子住民票制度) と言う意味。
この制度に登録申請・承認されて「電子住民」となると、現地に行かなくてもビジネスの立ち上げや運営ができたり、納税ができたりするそうです。
エストニアはEUなので、そのメリットを活用すればEU加盟国でのビジネスがスムーズに進展するかもしれませんね。
とはいえ、ボクはエストニアやEUでビジネスをやりたい気持ちは今のところあまりなく、できればどこかユーロを保有できる個人の銀行口座を持てればいいな~ くらいの意識です。
でも、人口がたった135万人ほどだけどIT先進国で、ロシアの脅威にもさらされているエストニアが取り組む e-Residency 制度 に興味があったので「何でも体験だ」という思いから申請してみることにしました。
[box class="yellow_box" title="合わせて読んでね!"]e-Residencyでできること できないこと[/box]
エストニア e-Residency 申請は簡単
申請に必要な主な書類(?)としては、有効なパスポートと証明写真 くらいです。
あと、申請料(100ユーロ)と手数料(1.99ユーロ)をクレジット決済するので、VISAかMaster カードが必要です。(JCBはダメみたいです)
ただ、VISAでは決済出来ない人もいるらしいという話も聞きましたので、Masterカードがスムーズかもしれません。
e-Residencyの申請はWebからするのですが、そのアドレスが こちら ↓
(なんだか英語ばかりで怪しく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、大丈夫です^^)
スマホよりPCで入力したほうが、何かとスムーズです。
入力フォームは英語ですが、旅行で出入国の書類を記入したことがある人なら簡単に理解できるレベルですし、ボクはグーグルが翻訳してくれた「日本語」をみながら英語(アルファベット)で入力しました。
グーグルが日本語に翻訳してくれるので、住所とかつい日本語(漢字)で入力してしまうのですが、そこは注意。
順序も、番地・町名・市・県 の順で入力します。
入力途中の迷いポイントとしては、証明写真とパスポート画像をアップロードするところ。
どうやって写真を取り込むのかな・・・ PCのカメラで撮って? 証明写真をスキャン? と迷いました。
結局 ボクは証明写真BOXで撮ったものを一度スマホで撮り、余計な部分をトリミングしてPCに送り、それをアップロードしました。
PCについているカメラで撮ってアップしようかと思ったのですがうまく撮れず、たまたま別の案件で必要があって撮影していた証明写真を使いました。
パスポートの画像も同様に、一度スマホで撮ってPCに送り、アップロードしました。
あとで注意事項を読んでみたら、「写真の写真は不可」と書いていたのでもしかしたら却下されるかも知れませんが、そうなったらまた別の方法を考えようと思います。
あと、Identification details を入力するところで 「Issuing authority」を入力する項目があって、「発行機関」ってなんだ? と思ったのですが、パスポートにちゃんと書いてましたね、「MINISTRY OF FOREIGN AFFAIRS」って。
外務省のことでした。
そして、「Reason for application」 つまり、申請理由を記入するところがあるのですが、まずは日本語で、
「e-residency制度に興味があり、将来はエストニアと日本の文化交流の一端を担いたい。特に食とお酒の民間レベルでの交流促進を図りたい」
(ボクは日本酒のきき酒師だし、ワインアドバイザー試験にも合格経験があるし、お寿司やうどんも好きだし~ ^^)
という趣旨の文を書いてグーグル翻訳で英文にし、その英文をまた日本語にして修正しながら 出来上がった英文をぺたっと貼り付けました。
日本語で作文 → 英語訳 → その英語を日本語訳 → 修正を加えながら英語へ訳す の順がよいようです。
日本語 → 英語 をそのままペタッと貼り付けると、「いやいや、そういう意味じゃないんだよな~」って感じで英文に訳されてしまうことがあるので、翻訳ソフトが英語にしたものを一度日本語に戻してみて確認するのがいいようです。
最後にクレジットカードで申請料と手数料を決済、申請が完了しました。
申請が受け付けられるとフォームに入力したメールアドレスに「受け付けたよ!」と言った内容の英文メールが届きます。
審査に約30日ほどかかり、受理されれば東京のエストニア大使館にe-residencyカードの受領と指紋登録に来るように促されるそうなので、それを待ちたいと思います。
審査について、「エストニア警察と国境警備隊による審査」と書いてあるので小心者のボクとしては少しビビりますが、悪いことは何もしていないので大丈夫なはずです。
エストニアってどこに?
「バルト三国」 は、ロシア(旧ソ連 含む)の支配下に置かれたり独立したり・・と歴史上 難しい時期も長かったようですが、1991年の独立がソ連の崩壊につながり現在は北大西洋条約機構(NATO),欧州連合(EU)へ加盟、またシェンゲン協定にも加盟しているので、ヨーロッパの多くの国と自由に行き来できます。
【画像:外務省HPより】
日本人が旅行する場合は、観光目的の場合、6ヵ月間で合計90日以内の滞在はビザ不要(ただしシェンゲン協定加盟国に入国した日からカウントされる)で、手軽に旅ができそうです。
日本から直行便は今のところないので、ヘルシンキから3時間弱の船旅でエストニアに入るのが一般的なようです。
治安も特別悪いということもなさそうで、町並みはメルヘンチックで女子好みな可愛いかんじらしい。
行ってみたい! ということで、2018年内に是非 旅をしてみたいと思っています。
ちなみに、日本の「マイナンバー制度」はエストニアをモデルにしているそう。
エストニアでは15歳以上の全国民・永住者に本人確認やオンライン認証,電子署名が可能な国民IDカードが配布されていて個人の番号を名刺にも記載するレベルだそうですが、ずいぶんと印象が違いますね。
国民の、政府に対する信頼度の違いなのでしょうか・・・?
e-Residencyのその後の進捗について、また追記できたらいいなと思っています。
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【2018年2月10日 追記】
受け付けたよ! まだ審査中だから待っててね !というメールが届きました。
以下がその全文です。(一部伏字にしています)
Dear TAKESHI KUSANO,
Estonian Police and Border Guard Board has received an application for e-Resident Digi-ID submitted by TAKESHI KUSANO born on **.**.1971. The application number 1********* was submitted on 09.02.2018 and is currently being reviewed.
Sincerely,
Police and Border Guard Board
待つしかありませんが、この後の展開を楽しみにしています。
(2018年2月10日 追記終わり)
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【2018年2月27日 追記】
e-Residency を付与することを決定したよ! というメールが届きました。
以下 届いたメールの全文です。(一部伏字にしています)
Dear TAKESHI KUSANO,
Estonian Police and Border Guard Board has granted e-Residency to TAKESHI KUSANO born on **.**.1971.
You will be notified upon the document’s arrival to the place of issue marked on the application form.
Sincerely,
Police and Border Guard Board
東京のエストニア大使館でidカードなどが届いたら改めて連絡をくれるそうです。 楽しみ♪
(2018年2月27日 追記終わり)
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【2018年3月22日 追記】
2月27日に受け取ったメールから、エストニア大使館にidカードなどが届いたら連絡が来るのかと思っていましたが来ないので、エストニア大使館にメールで連絡してみました。
もしかしたら受け取ったメールの内容を誤解して、連絡をくれると思い込んでいたのかもしれないので、私の都合を元に受け取り可能な日をいくつか書いて、都合を聞く形に。
するとすぐに返信がもらえ、4月下旬に受け取りに行くことになりました。
ちょっと先になりますが、楽しみにしています。
ちなみに、メールは日本語と英語を併記する形で書いたのですが、返信は英語でした。
電子居住の申請をしたのが2018年1月27日、認可(許可)がおりたのは2018年2月27日と約1ヶ月。
ボクの場合は東京近郊に住んでいないので実際の受け取りは4月の下旬となりますが、申請から受け取りまでは約1ヶ月ほどで大丈夫なようですね。
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【2018年4月23日 追記】
2018年4月23日 エストニア大使館にて、e-residency IDカードなどを受け取りました。
本日、エストニア🇪🇪 の電子住民になりました。
#e-residency #エストニア pic.twitter.com/FzKx6DlF2Y— たく@umikazekaoru.com (@kusanotakeshi1) 2018年4月23日
約束の時間(15時)にエストニア大使館を訪れ、説明や指紋の登録など諸手続きに要した時間や正味のところ約15分ほど。
心配していた英語での「申請理由や今後どのように活用したいか」の面接も、ほぼ日本語で^^;
スムーズに完了しました。
有効期間は3年。
3年後、更新するかどうかのメールが届くようで、そこに書いてあることに従ってくださいとのことでした。
エストニア大使館はJR原宿駅から歩いて15分弱、約1.2Kmほど。
大通りに面した場所ではなく細い道に面していますので、グーグルのナビを頼りに歩いて行きました。
外観はこんな感じ。一軒家のような感じです。
エンブレムがありました。
インターホンを押して「e-residencyのピックアップに来た」ことを告げると、解錠してくれますので白い柵を開けて入って行きます。ボクの時は日本人の女性がインターホン対応してくれましたので日本語でOKでした。
柵の中へはいって階段を登って玄関の扉を開けると、ようこそ!と対応してもらえました。
受け取りの翌日以降、メールが届きます。
そのメールの内容はこのようなもの
↓
Dear TAKESHI KUSANO,
Certificates for e-Resident Digi-ID N0154733 have been activated and the document is ready for digital use.
Welcome to e-Estonia!
Sincerely,
Police and Border Guard Board
【2019年1月31日追記】
e-Residency 受け取り場所が変わります
e-Residencyの受け取りについて、2019年3月21日以降はエストニア大使館ではなく、浜松町に新たに開設される「e-Residency Collection Center」に変わります。
[aside type="boader"]<e-Residency Collection Center 概要>
エストニア E-Residency Collection センターの概要
URL:https://www.vfsglobal.com/estonia/Japan/Japanese/index.html
所在地:東京都港区芝1-4-3 SANKI 芝金杉橋ビル 4F
交通:JR浜松町駅/都営大江戸線 大門駅 A1出口より徒歩約10分
受取時間:9:00-12:00, 13:00-15:00
営業日:月曜日 - 金曜日(祝祭日を除く)
サービス手数料:30ユーロ相当を日本円で支払う
[/aside]
受け取りの時に手数料が必要になったのですね。
上のURLにアクセスすればわかる通り、日本語での案内が充実してなんとなくハードルが下がった気がしますね。