一般的な会社員ですが、マネーリテラシーが高く、人間性も非常に穏やかな私の尊敬する友人。
その方の12歳の娘さんへのお金教育、お小遣いの渡し方が「いいなぁ!」と思ったので、少し割愛しながら書かせていただきます。
子供へのお小遣いの渡し方や将来お金に困らないためのリテラシーの高め方など、参考になればいいなと思います。
その娘さんは、小学6年生。
毎月のお小遣いとして渡しているのは、1000円。
毎月末に翌月分として奥さんから娘さんに手渡ししているそうです。
いくらパパ銀行に預金する?
4年生になった時からお小遣いを手渡すようになったそうですが、手渡すときに奥さんが娘さんに聞くことがあるそう。
それは、
「今月はいくらパパ銀行に預ける?」
というもの。
1000円の中からいくら「パパ銀行」に預けるかを娘さんに決めさせているとのこと。
始めた頃は手元にお金を置いときたい心理や毎月いくら使うか把握できていなかったこともあり、預ける金額はゼロとか100円だったのが、今ではほぼ毎月500円位を預けるそう。
娘さんなりに、自分が毎月使う金額を考え、大体把握して、余りそうな金額を先に預けるようになったそうです。
パパ銀行では、毎年年末に10%の利息をつけて残高に加えてあげるのだそう。
定期預金や借り入れ制度も
毎月預けるお金はパパ銀行の「普通預金口座」に入りますが、もしお小遣いが足りなくなったらこの口座から引き出すことができるそう。
ですが、安易に引き出さないように、いったん預けたお金を引き出す時は、100円の手数料を徴収しているとのこと。
また、普通預金口座にあるお金を「定期預金」にすると20%の利息をつけることになっているそうで、最近は毎月のように「普通預金口座に余ったお金を定期預金口座」へ移すようになってきたとのこと。
この「定期預金」は1年間出し入れできないことになっているそうです。
そして、まだ利用したことはないそうですが、定期預金の途中解約や預金残高以上の引き出し(借り入れ)には30%のペナルティを課すことになっているそう。
結構な暴利ですね(笑)
自分で考えさせることが大事
毎月 お小遣いを渡すときに奥さんが「いくら預ける?」と聞く。
親が「いくら預けなさい」のように言わないことで、娘さんなりにいろいろ考えるようです。
1000円のお小遣いを先月どんなふうに使っていくら余ったかを把握するために自主的にお小遣い帳のようなものをつけ始めたり、今月はお友達のお誕生日だからちょっと少なめに預けると、前もって使い道を考えるようになったり、利息を年1回ではなく毎月付けてくれないかと言ってきたり・・・(許可しなかったとのことですが、複利の効果を実感させるために近々取り入れるつもりとのこと)
友達と遊んだりする中でついお金を使いすぎて月末のお小遣い日が待ち遠しいこともあるようですが、預金引き出し手数料100円がもったいなくて、引き出さないで我慢するといった健気な面も見られるとのこと。
今はまだ親のいうことを割と素直に聞くとのことですが、今後中学生・高校生になるにつれてどう反抗的になっていくか 楽しみでもあり恐怖でもあると言っていましたが、だんだん金額が大きくなって利息付与が負担になってくるといけないので、中学生になるタイミングで制度の見直しをする予定とのことでした。
とは言っても娘さんはどんどん知恵を付けていきますから、娘さんにとって不利益変更は反発を招くことが予想されます。
「そうなったら、パパ銀行を破綻させようか・・・」なんて笑っていましたが、こうしたことで奥さんとも娘さんとも会話の機会が増えたりして、「自分ではいい感じだと思う」と言ってました。
パパ銀行を通じて意識させたいこと
娘に身につけて欲しいこと。
それは、ストックとフローの感覚を身につけ、フローを生むストックを持てばお金が増えるスピードが上がるという感覚を身につけさせたいとのことでした。
お金を増やすためにもっと働かないと・・・ と無理に残業したり、老後のために頑張って節約しないと・・・ と考えがちですが、「利息でお金を増やす」ことを子供のうちになんとなく感覚として身につけておけば、将来 さらなるマネーリテラシーの向上の一助になるのではないか・・・? と考えているとのことでしたが、わたしもそう思います。
大人でもお金の話はなかなかする機会がないのに、子供になんてできないしする必要もない・・・
そう考えている大人が多かった結果が、過剰な老後不安を生んでいるような気がします。
子供にお金の苦労をさせたくなかったら、親も勉強して子供になんらかの手段で学ぶ機会を作ってあげる必要がありますね。
