私も会社員時代は「営業」で朝から晩までお客様訪問を繰り返していた時期があります。
私は基本的に営業に向いていないタイプ(←仕事が出来る上司のお墨付き^^;)で、本当に辛い日々でした。
でも、それなりに努力はしていました。(しているつもりでした。)
例えば、F総研の営業セミナーに自費で参加したり、営業ができる同僚について回ったり・・・
もちろん、会社が用意する営業研修にはもれなく参加していましたし・・・
そんな中、あることに気がついたんですね。
営業って、心理学じゃん・・・ って。
私はもともと内向的なタイプ(参考 ▶︎ 一人の時間が大好き 内向型の特徴)なので、いわゆる体育会系のノリは超苦手、嫌いでしたし、喋りまくって相手を論破したり、いわゆる営業テクニック的なつまらない技術・・・
例えば、反論を受けたら
「そうですね、でも・・・」とデメリットをメリットに転換するような小手先の技術を使うのもバカバカしくて嫌でした。
そんなだから頑張っている(つもり)でも成果がでなくて、真剣に「もう死んじゃいたい・・・」って思うくらい悩んだ日々もありました。
でも、「営業は心理学」ってことがわかって、会社や上司がいうものが売れなくても自分が騙されたりしないように営業スキルを学ぼう!と思えるようになってから、ものすごく気が楽になりました。
そうなんです!
営業を体験する、学ぶことは、詐欺や悪い洗脳から身を守るために役立つことなんです。
そう考えると、営業というモノを少し学んでおいた方が良いかな・・・ と思いますよね。
はっきり言えば営業は、「洗脳術」です。
洗脳というと急に悪いイメージが付き纏いますが、文化に根付いた習慣もある意味 洗脳の結果と言えます。
常識や固定概念は、まさに洗脳のたまものですね。
悪い使い方をすれば騙しにもなる営業テクニック
営業は「相手の感情を動かす」ことがポイントです。
どんなに合理的、常識的に説得しても、相手の感情が動かない限り、行動しません。
営業で相手を動かしたい時に一番重視すべき感情は、「好奇心」です。
相手の好奇心をいかに刺激し、望ましい方向に向けるかが重要なポイントです。
質問と情報操作で相手を誘導
相手の好奇心を引き出し、動かすには、「部分的に情報を与える」ということが重要です。
「続きはWebで・・・」
「この先は有料会員のみに公開・・・」
「あなただけに特別な情報を・・・」
などがわかりやすい顕著な例です。
また、人間の心理・・・ というか機能の中に、
「断片的な情報をつなぎ合わせて自分の良いように解釈する」というものがあります。
情報が不足している状態では、手に入れた情報を勝手に自分の都合の良いようにつなぎ合わせて、自分にとって都合が良いストーリーに仕立て上げるという特徴が、人間には備わっています。
また、情報が不足していると人はその空白を埋めるべく自分で情報を取りに行きます。
しかも不思議なことに多くの場合、自分が持っている情報を肯定したり信憑性を高めるために自ら情報を探しに行ってしまいます。
そこで見つけた情報とすでに持っていた情報をつなぎ合わせて、都合が良いようにストーリーを作り上げてしまうんですね。
詐欺師やカルトな集団が使う営業心理技術
部分的に情報を与えて、「空白がある」状態を作る。
そうすると空白を埋めるための情報を自ら取りに行き、都合の良いように解釈してくれる。
この技術を使っているのが詐欺師やカルト集団です。
最初は様々な質問を相手から引き出して、メリットや安心、信頼を抱かせます。
そうなると、相手は質問することをやめて自分の知っている情報と結びつけ、「儲ける・幸福になるという目的を達成するために私ははこの案件に乗るべきだ、この集団に所属すべきだ」と勝手に結論づける。
例えそれがはじめから仕組まれ、誘導されて見つけた答えだとしても、自ら発見した答えとしてそれを疑おうとはしなくなり、納得の上 サインしてしまったり、入会してしまいます。
実際の営業に例えるなら、
まず、見込み客にあなたの製品やサービスについて質問をさせます。
自分の製品やサービスが他の製品よりも優れている情報を、少しずつ提示していきます。
見込み客に
「もっとその商品について知りたい」という、好奇心を抱かせるのです。
好奇心を抱かせることができたら、この商品を買うべき理由を伝えて見込み客に判断させるのです。
お客さま自身に判断してもらうことが大切です。
自分で下した判断なので、それを疑うことはしません。
お客さまは、じつはあなたに「説得」させられたなんて、知る由もありません。
こうした心理技術を応用した営業テクニックは、この本にもたくさん載っています。
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詐欺に合わないために
詐欺師は、知ってか知らずか、このような人の心理をうまく利用し自分の思うままにターゲットとする人物を誘導し目的を達成します。
優れた営業マンも同じく人の心理をうまく利用し、目的を達成します。
裏を返せば、
- 詐欺に合わない
- なんだか知らないうちに高額な物を買わない
- 無駄な買い物をしない
ために、「説得の心理技術」を知っておくことは自分を守るためにもより良い人生を送るためにも必要なことということです。
営業テクニックを知れば自分も守れる
営業が苦手だった私。
本当に日々辛くて、何度も「もうやめて転職しよう」「会社に貢献できない自分はダメなやつだ」と思い、悩んできました。
でも、営業研修で教わることが「なんだ!心理学の応用じゃん」と気づいた瞬間、ものすごく気持ちが楽になったんですね。
それはもともと心理学に興味があって多少知識もあったからというのもありますが、「売ろうとしなくても相手の心理を理解すれば勝手に相手が行動してくれる」ということに確信を持てたことと、「相手の行動はこちらがコントロールできることではない」ことがしっかりと附に落とせたからだと思います。
また、こうした心理技術を知ることで、「あ、いま心理技術を使っているな」ということがわかり、相手の意のままに心理を操られることが格段に少なくなって無駄なお金を使ったり心理をかき乱されることが少なくなり、落ち着いて行動判断を取れるようになったと実感しています。
後から考えて、
「なんで買っちゃったんだろう・・・」と後悔することがなくなる。
騙されることがなくなる。
そんな心のテクニックを知っておくことは、幸せな人生を歩む上で必須のことだと思います。
ぜひこの本を参考に人を説得し動かす心理技術を 知って、自分を守って欲しいなと思います。