人生という旅をファーストクラスのように快適なものにするためには、自分が自分に対して持っているイメージ(セルフイメージ)を高めておくことが、重要です。
セルフイメージが低いと、他人との無用な比較をして落ち込むきっかけを自分で作ってしまったり、身の回りに起きる出来事や他人からの言葉を肯定的に捉えることができなくてちょっとしたことで気分が沈んだりしがちです。
セルフイメージは、他人から褒めてもらったり認めてもらったりすることで高まりますが、他人はなかなか、言葉にして褒めてくれることはありません。
だから、自分で自分を褒めてあげることが重要なのです。
人材教育を担当して気がついたこと
以前、人材教育やコーチングに取り組んでいた時に、時々このような相談をうけました。
スタッフに笑顔が少なく、販売実績も上がらない
店長さんとしては笑顔で爽やかな接客をしてもらい、その人の、そして店全体の売り上げを作っていくのが仕事。
とはいえ、本人にやる気があるのかないのか、性格的なものもあるのか、いまいち笑顔が少ないし、当然 販売実績も上がらない。
と言った類の相談。
うまくいかないことが続くと、人は自然に凹みます
店長さんには、そのスタッフさんの入社時のこと、もしくはそのスタッフさんと初めて会った時のことを、思い出してもらいます。
第一印象は?
笑顔は? 話し方は? 態度は? 仕事に向き合う姿勢は? 周囲との関係は?
などなど、今現在ではなく、当時のことを思い出してもらいます。
するとほとんどの場合、悪い印象はないんですね。
考えてみれば当然です。印象が悪かったらそもそも採用しないですよね。
そして、当時のことから次第に現在へ、どのような変遷や変化、経験があったのかを確認すると、その子なりに頑張っていたけど、実績が伴わなかっただとか、不幸にも立て続けに少々厄介な経験をしてしまった・・・ などの事実や出来事が出てきます。
実績が出ないと、人は自然に凹んでしまいます。
真面目で一生懸命に取り組む人ほど、実績が伴なわないことに責任や申し訳なさを感じてしまい、かえって抜け出せなくなってしまいます。
自分はだめだ
向いていないんだ
そんな風に感じてますます泥沼に・・・
これって、セルフイメージを下げてしまっているんですよね。
これに似たようなこと、経験ありませんか?
夢や目標があってそれに向かって取り組んだけれども、思うようにうまく行かず実績が伴わない自分。
自分はだめなんだ・・・
向いていないよな・・・
自分で自分の行為を否定してしまう。
自分でセルフイメージを下げていまっています。
すると当然のごとく、気分が落ち込みやる気も起こらなくなってしまいます。
できている部分にも目を向けて
次に店長さんに質問するのは、そのスタッフさんの
できている部分
褒めるべき部分
たとえ時間がかかっても、いくつもいくつもできるだけたくさん、ある意味無理やりにでも探して言葉にしてもらいます。
例えば、こんな褒めポイントが挙がります。
・時間より早く出てきて、余裕を持って準備を整えている
・掃除はいつも丁寧
・いつも周りのみんなを手伝ってくれる。
などなど・・・ です。
セルフイメージを上げていくことを最優先に
できていることや褒めポイントがいくつか見つかったら、そこを徹底して褒めて認めて、少しずつ自信を持ってもらえるように、仕向けていきます。
実績の上がらない人に対しての間違ったアプローチの一つは、「他人のやり方を学ばせる」「ロープレなどを繰り返しやる」などの、やり方ファーストの対処をすることです。
いつも丁寧に掃除するよね!
しっかり準備をしていて、実は私もあなたを見習っているの!
よく気がついて、フォローしてくれるよね、ありがとう!
そういうところって、あなたの強みだよね!
なんて言葉を店長さんから繰り返しかけてもらいます。
そうすることで少しずつ自信を持てたり、店長さんに認めてもらっていることで自分の存在を認めることができて、セルフイメージがどんどん向上していきます。
セルフイメージが向上すると、物事に対して積極的になりやすいし、表情も豊かで、自信と謙虚さを兼ね備えた人になりやすいんですね。
そして、そうなることで不思議と実績を上げられるようになっていきます。
このことは、人材教育に携わってきて、なんども経験したことでした。
やり方を伝えるよりも、存在を認める
それは、本当に大切なことです。
さて、あなた自身のセルフイメージはどうですか?
できていることに注目する!
上の例の店長さんのような対応を、ぜひとも自分自身で行なってみてください。
・自分ができていることを探して紙に書く
・自分で自分を褒め、認める
セルフイメージ向上のために自分が「できていること」に目を向けて、頑張っていきましょう!