日本の紙幣は「日本銀行券」といって、日本の中央銀行である日本銀行が発行し、1額面1種類です。
でも香港では、同じ額面で3種類のデザインがあります。
今、手元にある20香港ドルの紙幣ですが・・・

上が中国銀行発行の20ドル札、下はHSBC発行の20ドル札。 HSBCのライオンがかっこいいです。
香港では、日本のように中央銀行がないので紙幣の発行は10ドル札を除いて、
- HSBC(香港上海銀行)
- 中国銀行
- スタンダードチャータード銀行
の民間3行が発行しています。
日本で言えば、三菱UFJ、みずほ、三井住友がお札を発行しているようなものです。
手元に20ドル札が2枚しかなく、
- 中国銀行
- HSBC
の発行したものしかありませんが、もう1種類、スタンダードチャータード銀行発行の20ドル札があります。
もちろん、どの銀行が発行したものでも同じように使えます。(HSBCのATMから中国銀行のお札が出てきたりします)
500ドル札で、スタンダードチャータード銀行発行のものがありました。⬇️

スタンダードチャータード銀行発行の500ドル札。 額面で色合いは統一されていますが、中国銀行とスタチャは建物、HSBCはライオンの図柄。
で、先ほど、「10ドル札を除いて・・・」と書きましたが、10ドル札は、香港特別行政区政府が発行します。
ちょっとおもしろな!と思ったので書いてみましたが、香港って今から1997年6月まではイギリスが統治、それ以降は中国による一国二制度によって自治が守られ、発展してきました。
イギリスポンドや中国元ではなく、アメリカドルと為替レートをペッグ(固定)しているのも、興味深く感じました。
でも、今後、香港ドルはどうなっていくのでしょうか?
このままドルペッグを敷きながら、中国化していく?
それとも、中国元に取り込まれていく?
今までの香港の歴史とこれからを考えると、興味深いものがあります。
キャッシュレス化だけでなく、仮想通貨(暗号通貨)の発展や広がりもあり、現金はもちろん通貨そのものの在り方や役割が変わっていく時に、また、日本では5年後の2024年から、新デザイン紙幣になる予定。お金の成り立ちや歴史とその意味を少し掘り下げてみると、面白いかも・・・ と思う今日この頃です。