この国では「貯蓄から投資へ」というスローガンのもと、銀行や家に眠っていて活用されていないお金を使って投資への参加(というか、金融商品の購入へ)を促しています。
これ、ストレートな言い方をすれば、「年金だけでは老後暮らせないから、投資を活用して自分で頑張ってね!」ということです。
NISAやiDeCoなど投資商品に税制優遇をつけて「貯蓄から投資へ」を後押ししていますが、根本的な解決にはならないですよね、きっと。
投資成績は【 元本 × 利回り × 運用期間 】で決まりますが、元本も運用期間もそんなに余裕がない人は、どうしたらいいのでしょうか?
この記事では主に、
- 低所得を抜け出して明るく前向きに生きるマインドと手順
- 将来に向けて資産を作る考え方と方法
について書いています。
すでに年収が世間の中央値以上の方には、参考にならない記事です。(笑)
今が辛いだけでなく、将来の見通しに明るい希望が見出せない低所得を抜け出すには、大きく3つのことが必要だと考えています。
目次
辛い低所得を抜け出す3つの方法
その3つとは、
- 出費を減らす
- 収入を増やす
- 増えた収入の中から投資する
です。
ものすごく当たり前ですが、なかなかできないことですよね。
出費・支出を抑える
今、低所得だとしてもちゃんと生きているということは、生活がなんとか回るだけの収入はあると言うことです。
そのことはしっかりと認識し、「ちゃんと生きていいられるだけのお金を得ることができる自分」を認めて、褒めてあげてくださいね。
今の状況で抑えないといけないのは、突発的な大きな出費と、小さくても継続して出ていく支出です。
節約にこだわりすぎない
出費・支出を減らすと言いながら節約にこだわり過ぎない!とは、ちょっと矛盾していると思うかもしれません。
でも、間違った節約でストレスを溜め、その反動でお金が入った時にドカンと使ってしまうことが多いはずです。
広告を見比べて、少しでも安いお店へわざわざ行くのは時間の無駄(高コスト)。
自宅か職場近くのお店で必要なものだけ買います。
もちろん、お買い物に行くときは空腹時は避けるべきです。
空腹時は、思わずレジ前のチロルチョコやよもぎ餅に手が伸びます。
重要なマインドセット
お金を使わないようにするのではなく、無駄なことをやめることを徹底しましょう!買い物をするときは、「今、本当にそれが必要?」と自分に問いかけます。
そして、お金を使うときは「今使うお金で●●を得るんだ」と自分と会話してからにします。例えば、いつもより少し高いお肉を買うときは「このお肉で子どもを笑顔にして満足を得るんだ」という感じで。
無駄なことと本当に必要なことの見極めをつけることが大切です。
心身の健康維持に気を配る
「突発的な出費」で大きなものは病気や怪我。
低所得の人って、高確率で食生活が乱れています。
ポテトチップスと牛乳でとりあえず満腹感を手に入れたり、やたらお米(白米)ばかり食べたり、カップ麺やコンビニ弁当が多くてバランスが悪かったりします。
糖分や資質が多すぎるのでバランスの悪い太り方をしていたり、無気力になったり、心身ともに不健康な場合が多いです。
所得が高い人たちはお金と同等以上に健康が重要とわかっているので、スポーツジムに通ったりパーソナルコーチやトレーナーをつけたりして心身の健康維持に勤めていますが、金銭的に難しいですよね?
低所得なときほど、できる範囲で心身の健康維持を図る必要があります。
車は本当に必要か考える
都心や都会に住んでいるならともかく、地方都市や田舎は通勤やお買い物に車が必須です。
でも本当にそうですか?
と、考えてみる必要はあります。
わたしも現在、車がないと不便な街に生活していますが、通勤は自転車です。
家に車は1台所有していますが妻との兼用です。
二人同時に使いたいときはどうするの?
と聞かれますが、うまく協力してやりくりできるのでそんな状況は滅多にないし、どうしても必要なときは、格安のレンタカーなどを借ります。
車を所有することが本当に必要かをしっかり考えた結果 やっぱり必要! と言うのなら、次の買い替えの時にはランクやグレードを落とすことを検討するのもいいですね!
ほとんどの場合、軽自動車で十分ですね。
また、田舎の人って歩いて2〜3分のコンビニに行くのも車を使います。
そして、買い物ついでに駐車場でエンジンかけたまま、スマホをみたりしています。
車を使う時に、「本当にクルマじゃないとダメ?」と自分に問いかけているといいですね。
重要なマインドセット
駐車場代がほとんどタダ同然の田舎でも、税金や保険、ガソリンなどを含めた車の年間維持費は30万以上と言われます。月にすると2〜3万円以上。中には、年間数回の子どものスポ少の対外試合の送り迎え当番(?)で必要だからとミニバンに乗っている人が私の周りにもいますが、その役割を手放して他のことでお役立ちすることをかんがえてみれば・・・ と思います。
大事なのは、車を持っているかどうかよりも、本当に今、自分の人生に必要なものなのかを「考える」こと。考えた結果車が本当に必要なら、きちんとオイル交換などのメンテナンスもして大切に乗りましょう!
もしもの備えはほどほどに
保険屋さんのセールストークに、
「お金がないからこそ、もしもの時の大きな出費に備えることが必要です!」というものがあります。
これは、お金がないという理由で保険加入を迷っている人に向けた、より大きな恐怖や不安を煽って月々の保険料を小さく感じさせるトークテクニックの一つ。
全ての保険が無駄とは言いませんが、本当に入院日額1万円の保険が必要か、などを一度検討してみる必要があります。
幸い、日本には国民皆保険制度という、世界的に見ても素晴らしい社会福祉が整っています。
が、その内容、利用価値を知らないという人が多いです。
社会福祉や公的援助・支援制度は、自分で申し出ないと使えないし、誰も教えてくれないもの。
だから、少しでも暇があれば用事がなくても役所に行ってパンフレットを見て、使えそうな制度がないか探してみるというのも、手です。
他に、本は最高の自己投資です。
「本、苦手・・・」なんて言わずに、1日1ページでもいいので読んでみてくださいね。
お金と経済の仕組みについてとってもわかりやすく書かれたもので、おすすめです!
働き方・収入の取り方を変える
出費・支出を抑えると同時に、入ってくるお金を増やすことが大切です。
その方法として
- 仕事を変える
- 仕事を増やす
の2つの方法があります。
仕事を変える
今、収入が少ないのは今している仕事の収入が低いからですよね?
給料のいい会社に転職するのがいいのですが、そうはいっても難しいことも多いですよね。
転職して給料UPを狙うのは、転職活動をしてみるとわかりますが結構ハードルが高かったりします。
見た目の表示・提示額に騙されて、とんでもないブラック企業に就職しないように注意が必要です。
とは言っても、
- 自分の持っているスキルやしてきた経験を棚卸ししておくこと
- それをもとに、転職サイトに登録しておくこと
はとても重要で、いい条件に出会う可能性を作っておくことが大切です。
重要なマインドセット
今、日本は空前の求人難とされています。転職には有利な時代とされますが、実際に周りを見回してみると、そんなにいい条件(少なくとも今よりもいい条件)の募集って、そうそう多くない。
でも、チャンスは準備したものだけに届きます。ちょっと面倒に感じるかもしれませんが、転職するしないは別にして、転職サイトに登録だけはしておきましょう!
また、その仕事が好きで好きでたまらないなら別ですが、手取り20万円以下で働くのは時間の無駄くらいに思っておいていいと思います。
仕事を増やす
今の会社のお給料、昨年と比べてどれくらいUPしましたか?
今の会社で給料UPを目指して頑張るよりは、もう一つ、二つ、収入源を作る方が早く、簡単です。
わたくしはこのことを、「複業=複数の収入源を持つこと」と表現しています。
と言っても、今の仕事が終わってから別のところで雇われて仕事をするのは、絶対にダメ。
月に2〜3万の副収入を作るのはそんなに難しいことではありません。
そして、自分で収入を作ってみると、雇われたその対価としてもらう収入とは違う感覚が生まれ、それがさらなるアイデアや行動に繋がり、いい循環が生まれます。
オーソドックスな副業としては、
- 不要なものをメルカリなどで売る
- クラウドソーシングなどを活用する
- 自分で作るもの、ハンドメイド品を売る
などがあります。
まずは、断捨離も兼ねてヤフオク・メルカリを活用してみてはどうでしょうか。
が、ここで重要なことは、
副業で得る収入は、さらなる収入を生んだり、将来の安心を形成する投資にまわすこと
です。
だから、副業で独立しようという夢を持つのはいいことですが、しっかりと準備してから今の会社を退職するようにしてくださいね。
重要なマインドセット
会社が「副業禁止」している場合でも、家で作業して収入を得ることは、問題ありません。公務員でも副業禁止規定は緩くなっている時代です。そして、会社が「副業禁止」していても民法では兼業は禁止されていないので、会社のルールではなく社会のルールを守っていればいいことです。
収入が少ない人ほど、こうあるべき、〜でなければならないという固定観念(思い込み)が強いと言う人もいるようです。柔軟な発想で、「収入を生む方法」を考えてみましょう。
間違っても、1日10分の作業で月収10万!とか、コピペだけで100万円も夢じゃない!という広告に騙されてはいけません!
投資は必要!増えた中からできる範囲で資産形成
投資って聞くとなんだか難しく思ったり、怖く感じたりしてしまいます。
さっきもご紹介した外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話 という本を読んでみれば、難しく考える必要がないことがわかり、身近に感じるはず。
消費ではなく投資に使う
低収入の時って、お金が少しでも余るとほとんど全てを消費してしまいます。
いつもより豪華なランチを食べたり、買い物をしたり。
でも、低収入を抜け出していく人は、投資します。
投資というと、株やFX、金融商品と思いがちですが
- 知識が増えるような本を買う
- 技術を学ぶために学校に通う
- 将来、価値が上がると思うモノ(時計など)を買う
- 副業のタネ銭として使う
なども投資です。
増えたお金を消費すれば低収入のまま。
増えたお金を投資に使えば、低収入を抜け出すことができます。
重要なマインドセット
仮に、宝くじを全部買い占めたら前後賞合わせて億単位のお金が手に入り、購入資金を上回るでしょうか? そうではなく、購入金額の約半分になります。宝くじを買うなら、まだ競馬や競輪、スロットのほうが、まだマシなぐらいです。
お金が自分の元に巡ってくるまでには、行動してからかなりのタイムラグがある場合がほとんどです。「簡単!」「すぐに」などという言葉に乗らず、できることからコツコツ取り組むのが、低所得を抜け出すためには近道です。
所得が低い時の借金返済の考え方
所得が低いとそのことを周りに知られたくないために見栄をはったり、友人を無くしたくないために無理したりして、借金をしてしまう人もいます。
でも、臨時収入があったり複業で収入が増えたりした時に、全力で借金返済にあてるのはあまりオススメしません。
臨時収入は3分割して、
- 借金返済
- とりあえず普通預金口座にストック
- 投資
に回します。
また、その借金はもしかしたら減額できるかもしれないので、相談してみるといいかもしれません。
借りてしまったものは返さないといけませんが、真面目に全額返す必要がないかも知れないので、特に複数の借金がある場合は相談していることをオススメします。
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借金を返すために守るべき重要なルール 楽に返済しながら夢を叶える資金を作る方法
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投資が必要な時代に
投資は、特別な人やお金持ちがやることではなく、全ての人に必要なこと。
特に、今 低所得で将来に不安を抱えている人はやらなければならないことです。
わたくしは、投資の定義として
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自らが望む幸せな人生を実現するために、お金を増やしてくれそうな物にお金をかけること
[/aside]
という定義をつけています。
また、投資はお金を増やすためではなく、減らさないために必要です。
人生はお金が全てではありませんが、お金があれば選択肢が増え、自由が増えます。
また、お金に困ると怒りや憂鬱、焦りや不安な感情が湧いてきて、精神的に不安定になります。
そんな状態だったら、「幸せな人生」とは言えないと思うのです。
まとめ
今、低所得で将来に不安を抱えているならば
[aside type="boader"]
- 出費を減らす
- 収入を増やす
- 増えた収入の中から投資する
[/aside]
が必要です。
自分が持っている価値観に気づき、必要なことと不要なこと切り分けていくことが大切です。
低収入は、就いてしまった仕事、置かれた環境や時代にも影響を受けます。
だから、よく「貧乏は自己責任」などと言われますが、そんなことを真に受けて気にしたり、自分を卑下する必要は全くありません。
でも、会社や社会情勢、政治に文句を言っても何も始まりませんし、変わりません。
今の自分にできること。
それを見つけ、淡々とこなしていくのが一番の近道です。