今、香港の保険などに投資している人もこれからしようか・・・ と検討している人も、現在の香港の様子をTVなどの報道を通じて状況を見ると、心配になりますよね。
2019年6月以降 デモが起こり、そのきっかけとなった「逃亡犯条例改正案」が撤回・廃案になった後も続くデモ。
今後の方針を決めるために参考になるのが歴史を知ることだと思うので、自分なりに調べたことを交えて今後の参考になればいいなと思い、ごく簡単にですが書きました。
みなさんのご参考にもなればいいなと思います。
目次
香港の今までの歴史と今後の展望
基本的には、
これからも香港の投資を継続して活用しますか? と聞かれたら、「はい」と答えます。
参考
香港で投資をされている方、検討されている方はこちらにもわたしの方針を書いています。ご参考になれば幸いです。
香港は特別な例だった
香港は1997年7月に中国に返還されるまでは、イギリスが統治していました。
そもそも、なぜ香港がイギリスに? についてはこちらもご参考に。
香港が中国に返還されたのは世界の歴史からしてマレな例と言われます。
借り受けていたにせよ植民地としていたにせよ、統治していた国から元々の国へ返還されることはあまりなく、多くの場合、国として独立することが世界の歴史の中ではほとんどでした。
(とはいえ、沖縄もアメリカから日本に返還されていますが・・・)
さらに香港が特別だったのは、資本主義国家(いわゆる西側)であるイギリスから、いわば真逆の国家体制を敷く共産主義国家(いわゆる東側)の国へ引き渡されるということです。
このために中国とイギリスは大きな混乱や急激な変化を避けるため、返還後50年間は返還前の体制を敷くという「一国二制度」を約束したのです。
これにより今まで通り香港は資本主義体制を敷くことが出来る。
また、当時は今ほど経済的にも技術的にも豊かでなかった中国にとって香港は、西側先進国との「窓口」として有効活用されてきました。
西側諸国にとっても香港はアジアの貿易拠点であると同時に、中国への窓口として利用してきました。
ただ、返還から22年経った今。
アメリカと肩を並べるほどの強大な経済力・軍事力をもった中国は返還時に約束したルールの形骸化をすすめ、高度な自治権を持ち、中国・北京政府とは独立した立法・行政機関のはずの香港に、「中国で許されないことは香港でも許されない」と言わんばかりに北京政府の意向を反映させるための布陣を敷いて行政に当たらせています。
大きな反政府デモとなった2014年の「雨傘運動」も、2017年から行われる予定だった「普通選挙」を反故にするようなことをしたために起こったもの。
そして、2019年6月から始まった今回のデモも、中国政府の意向を組み反映したような条例を通そうとしたために起こったもので、そもそもは返還時にイギリスと中国が約束した一国二制度の歪みが生じていると言えます。
現在の香港行政
一応の建前上、香港の現在の統治者は香港行政府です。
そのトップである行政長官は常に香港人から選ぶ法律があります。
でも現実には中国共産党の顔色を伺い、影で操られているかのような感があります。
中国共産党が認めない限り、辞任も出来ない現在の行政長官にどれほどの権力や権限があるのかは疑問です。
香港はイギリスから返還されてから20年以上が経過し、香港株式市場は東京株式市場を上回るまでに発展しています。
それに伴って、物価上昇、不動産価格の高騰による生活苦で将来を憂う若い人たちが多いのも当然です。
中国からの独立を求めている香港人は多くなく、「一国二制度の堅持」を求める人が中心です。
ただ、今までの流れと今後の中国の方針や体制、経済的な発展を予測すると、一国二制度の枠組みはますます弱くなっていくことは間違いないと思います。
香港の立場と役割
イギリスからの返還後、中国はイギリスが作り上げてきた香港の金融や商業の力を活用してきました。
しかし、現在では以前ほど香港の力を利用しなくても、自国の発展と13億人のパワーで世界を席巻できるまでになりました。
中国本土には上海という金融センターがあり、今までは国内向け金融センターは上海、国際的には香港と役割を分担してきた感があります。
すぐに香港が国際的な金融センターとしての役割を失ったり中国政府がその機能を取り上げたりすることはないと思いますが、やがて上海が国際的にもさらに力をつけていくのではないか思います。
かつては中国が香港の力を必要としていましたが、今では香港の経済的発展が頭打ちであり、狭い香港では今後の発展もままならないことから、香港の方が中国の力を使わざるを得ない状況になってきたとも言えます。
法律改正がポイント 変化は突然に
香港で投資をするメリットが、オフショア(非課税)機能。
日本では株の利益や配当金におよそ20.315%の税金がかかります。
香港ではこの税金がかからないので、長期で投資していくような保険や積立てものの複利効果が大きくなり日本人にとっても有利です。(わたしも活用しています:香港で保険の契約をしてきました)
ただ、中国は
2009年に突然、今までなかった投資家への配当金への課税を、国有企業に課しました。
また最近では、
大きな企業に役人を送り込み、政府の意向を反映させた経営をするよう仕向けています。(アリババの創始者、ジャック・マーが引退したのもこの影響と言われていますよね)
このように、ある日突然前触れもなく意思決定するのが中国の怖いところです。
仮の話ですが、
「香港を含む中国にある外国人投資家の資産を、中国国外に持ち出すことを禁じる」
なんて法律を作ったら・・・
と考えると、今までのように香港で有利な資産形成しましょう! なんてことは言えなくなりますし、自分が持っている保険や積立てをどうしようか・・・ と考えざるを得ません。
まぁ、ここまで究極的なことをすぐにやるとも思えませんし、そうなる前に「外堀を埋めていく」ような法律を整備していくでしょう。
それを察知した中国に投資している企業に動きが出るはずなので、今後も香港と中国、そしてその周辺に注意を払っておく必要があると考えています。
まとめ 投資先を選ぶポイント
2015年、HSBC香港に口座を開設しました。
2018年、保険を契約し、本格的に香港を活用した資産形成を開始しました。
この時、「もっと早く気がつけばよかった・・・」と後悔したんですね。
大資本家ではない私たち一般レベルの人が、自分の将来や老後のために脆弱に感じる日本の年金制度を補う資産形成として何をどう活用すべきか・・・
考えても答えはありません。
なぜなら、常に変化する世界に翻弄されるしかないからです。
でも、考えることをやめたり行動しなくなったら、それはそれで悲惨な結果となるような気がします。
必要なことは常に情報収集を怠らず、リテラシーを高めるために努力や行動を継続することだと思います。
シンガポールはどうか
香港と並ぶアジアの金融センター シンガポール。
わたしの元にも

といったお問い合わせが入ります。
まだまだ勉強不足でブログに書いたりできる情報は少ないのですが、香港と比較すれば「一国として独立し地位を獲得している」という面で安心感は大きなものがあります。
ただ、ガム禁止など様々なことを法律で禁止するなど強権的な国家でもあり、外から見るよりも中国の影響は大きなものがありそうなので、その辺りを含めて勉強して書けるだけの情報と知識がついたら発信したいと思っています。
日本で投資 その見込みは?
日本は平和で治安もいい。
インフラも整っていて安心。
でも、資産の形成に保険などの金融商品を活用するのに向いている国かというと、そんなことは微塵も思っていません。
今後、日本がかつてのような成長をしていく可能性があるかというと、過去の基準における経済成長はないと思っています。
ただ、少子高齢化や災害への対応(予防・対処含む)を活かした産業の成長はあると思っています。
また、人口減や経済減速にともなう不動産の有効利用に価値がついてくると思っていて、今後の政策でもあるインバウンド(訪日外国人)増加に対応すべく不動産活用の多様化が進むと思っています。
増加するインバウンドと変化する旅のスタイルに合わせて不動産を活用した投資をしたいと思っています。
(参考:変化する旅のスタイルにマッチする新たな不動産の活用 )
香港を活用した資産形成の目的
少し話がずれましたが・・・
すでに香港に投資をしている人と、これから投資を活用しようという人では大きく意識が違うと思います。
すでに投資している人にとっては何が何でも思い描く出口に導けるよう、リテラシーの向上と情報取集を怠ってはいけないと思います。
これから投資しようという人には、私自身ははじめに書いたように香港の活用をやめるつもりはありませんが、不安が払拭できないのであればあえて香港でなくても・・・ とお伝えしたいと思います。
未来はどうなるかわからない
そのことを大前提として覚悟と決心、理由と根拠ある投資をしていきたいと思っています。
またそれらの参考になるように、学びや情報をできる限り発信していきたいと思っていますので、よかったら下のサイトも訪れてみてくださいね。
おすすめ!
オフショア(香港)保険・投資情報 別サイト(香港オフショア保険百科)にリンクしています
オフショア(香港)の保険や投資に関する情報の一部はメンバー限定で発信しています。
メンバーご登録の方法は こちらをご参照 ください。