あなたは内向的で社会性に乏しい。笑顔はとっても素敵なのだから、もっと明るく振舞って社交的になりなさい。
中学・高校時代、先生や親からこんな風によく言われていました。
自分では、社会に出てからは特に、
口下手で、自分の考えを複数人との会話の中でタイミングよく話せない自分が嫌で変えたいと思っていました。
内向的でおとなしい人というイメージで、今までずっと過ごしてきました。
目次
内向型が頭の中で行なっていること
人をあえて外向型と内向型の2つのグループに分けるとしたら、ボクは間違いなく内向型です。
一般に、内向型は人との会話の中で発言のタイミングを逃すことが多いとされており、人との会話中に頭の中では次のような思考を巡らせているとされています。
ポイント
- 会話を聞いて自分の思っていることをまとめる
- どの言葉でどのように言ったら伝わりやすいか吟味し言葉を選ぶ
- 選んだ言葉をどのように構成したら伝わりやすいかを考える
- 自分も発言して会話に参加した方がいいか検討する
- 他の人の発言を遮ったり流れを変えないように発言のタイミングを見計らう
このような思考工程を自動的に行なって頭の中で自分の発言をシミュレーションしているので、実際の会話の中ではタイミングを逸してしまいがち。
発言しようとした時にはすでに微妙に流れやタイミングが変わっていることが多く、結果的に発言できないでいることが多いのです。
周りから見れば、「あまり喋らないおとなしい人」ですよね。
まだ1対1ならいいのですが、4人以上になるともう会話について行けず、ニコニコと人の話を聞いているだけになってしまいます。
内向型が持たれやすいイメージ
内向型は、「話さない」のではなく「話せない」ので、話せる環境を作ってもらえば、実は「じょう舌」です。
例えばボクは、1対1での会話でよく「そんなにたくさん話す人だとは思わなかった。」と言われます。
以前の職場では少人数の仲間と飲みながら話したアイデアに対して「すごくいいと思う!企画書にしてみようよ!」と言われ、いくつかは実際に採用されたりしました。
だけど、次のようなイメージを持たれやすいようです。
ポイント
- 喋らないので何を考えているかよくわからない
- 自分の意見を持っていない、意思がない
- リアクションが薄くて、無関心そう
- 秘密主義
- 何を話せばいいかわからない
- 何がスイッチか、わからない
- どう接したらいいかとまどう
といった感じで、どうも扱いにくいイメージを持たれてしまうようです。
そして、これも内向型の特徴の一つですが、周りの雰囲気や他人の考えていることに敏感なため、「なんか扱いにくいイメージを持たれているということを察知」してしまい、
- どうしてうまく話せないんだろう
- もっと気の利いたことをサッと言えたらいいのに
- もっとアウトプットしていろんなことを共有したいのに
といった、劣等感のようなものを感じてしまい、自分のことが本当に嫌になる時期も、長くありました。
内向型であることのメリット
だけど、自分は内向型なんだ・・・ ということを認めていくと、内向型だからこそもらえる「いい反応」もあることに気がつきました。
ポイント
- とても親身に話を聴いてもらえた
- 口数が少ないからこそ、アドバイスがとても腑に落ちる
- とても落ち着いた雰囲気で、安心できる
などと言われることがよくあります。
頭の中で自動思考した上で出てくる言葉は、想像以上にマトを得ていたり重みがあったりするようです。
また、自動的に熟考するので瞬間的な反応が出にくく、それが落ち着いた雰囲気を醸しだし、「この人は親身になって聞いてくれて、熟慮した上での意見を話してくれている」と思ってもらえる効果もあるようです。
実際、仕事でプレゼンなどをするときも、「全然、動じないよね」とか「落ち着いてますね!」などと言われることはよくありました。
本当は内心、ドキドキしていたとしても相手から見れば落ち着いて見えるようで、それは相手にも安心感を与える。
そういう意味でメリットなのかなと思っています。
文章で表現するのもOK!
内向型は、漫才師のボケ・ツッコミのような軽妙な会話は得意ではありません。
特に関西人の私にとっては、学生時代に求められるノリ・ツッコミのタイミング良い会話は苦手なので、あまりモテません(笑)
でも、思考回路を巡って出てくる言葉には、重みがあります。
瞬間的に思いを言葉として発するのは得意じゃなくても、自動的に設定されている回路を通じてじっくりと考えて出てくる言葉には、誰かの心に刺さる力があります。
なので、会話よりもブログなど文章で発信すると、魅力的なものになりやすいようです。
▶︎ 内向型が思いを言語化するのに時間がかかる理由 それは先天的な脳の回路の違い
まとめ
ボクが学生時代に先生や親から言われてきた「もっと社交的になりなさい」というアドバイスは、内向型的なコミュニケーションの取り方が一般社会では認知されておらず、「内向的な人はダメ」という価値観に基づくもの。
人はもともと多様なアイデンティティを持つ生き物ですが、あえて内向型・外向型の2つに分類した時に、内向型を否定するような価値観は、間違っています。
それはまるで、左利きの人を否定するのと同等です。
内向型は、脳の使い方に違いがあったり情報伝達経路が外向型に比較して複雑なため、瞬間的な対応や反応がちょっと苦手です。
でも、自動的に熟考できるので、その上で出てくる言葉には重みや深みがあります。
そして、内向型ゆえの安心感や安定感を醸し出すことができるために、周りにもそれを与えることができます。
そもそも、
外向型がよくて内向型はダメ のような、2極化した価値判断をしようとすること自体がナンセンス。
とはいえ、まだまだ外向型中心の世の中だから、3分の1は内向型と言われていてもマイナーな存在。
また、内向型を自覚していても外向型を装ってコミュニケーションを取っている人も、多いはずです。(過去、私がそうでした)
内向型の人がイマイチ生きづらいとか感じてしまう原因の一つに、自分の他の内向型の人が外向型を演じて生きているというのもある。
外向型が主流の世の中なので仕方ない面もあるが、内向型同士の交流が増えたら、生きづらさは軽減する。#内向型
— たく@成幸へのプロジェクト (@kusanotakeshi1) 2018年9月11日
内向型はその特徴を活かせば、どんな人とも適切で快適なコミュニケーションが取れます。
また、外向型を装うのをやめれば、もっと生きやすく幸せを感じながら人生を歩めます。
自分が内向型かどうかわからない方へ
内向型は自分の時間を大切にします。
一人で過ごすのも、そんなに苦にならない人が多いです。
でも、「孤独を愛する」と言うよりは、
- 相手のテリトリーも自分のテリトリーも尊重したい
- 適度な距離感をもって付き合いたい
というものです。
内向型の人へオススメする本
内向型とは何か、外向型との違いは? など、わかりやすく書かれています。
内向型の特徴を知ってそれを強みにすれば、間違いなく人生の幸福度をあげることができます。

こちらは、内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力 [ スーザン・ケイン ] を読みやすくアレンジした本。
大人や教育関係者が読んでも、納得の1冊です。

ボクの好きなメンタリスト DaiGo さんの本。
むしろ内向性は武器になるということで、その理由と活かし方について書かれています。

気が向いたら読んでみてくださいね。
きっと目の前が明るく、気持ちが軽くなります!
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